世の中にはさまざまな種類の投資商品があり、その性質も千差万別です。
株式のように暴落のリスクもある代わりに高い収益が期待できるものもあれば、国債のように収益性は低いが極めて安全性が高いものもあります。
そうした中で、戦争や経済危機など世の中全体がリスクにさらされる際に「安全資産」という評価のもとにしばしばクローズアップされるのがゴールドすなわち金です。
なぜゴールドが安全資産として認められているか?
なぜゴールドが安全資産として認められているかというと、それは金属としての金と人類との歴史的な関わりが深いからです。
何千年もの昔から、金は地球上のあちこちで通貨として利用されてきました。
その理由は天然資源としての稀少さにあるとも見た目の美しさにあるとも言われていますが、ともあれ、金には高い価値があるということは古くから人類共通の認識となっていました。
銅貨や紙幣など、金以外の通貨が登場するようになっても、各国政府はいざとなったらそれらの通貨を金と交換できるという、金本位制なる制度を維持していました。
その制度がほとんどの国で廃止された現在においてさえ、主要国の中央銀行は準備資産という名目で大量の金を保有しています。
それだけ、金の価値は高いものと認められているのです。
つまり投資商品としてのゴールドが安全である理由は、「それ自体に価値があるから」ということになります。
株式であればそれを発行している会社が倒産したりすればまったくの無価値となってしまいますが、金にはそのようなリスクはありません。
安全資産の代表格である銀行預金でさえ、その銀行が破たんするリスクがあります。
これに対して金は、地球上の大半の地域において誰かしら欲しがる人がいるため、株券がただの紙切れになってしまうように「ただの石ころ」になってしまうリスクは極めて小さいのです。
ゴールド投資のリスクを株式会社ゴールドリンクが解説
もちろん、ゴールド投資にもリスクがまったくないとは言えません。
金の価値は世界中で保証されているといっても、価格まで保証されているわけではないので、市場における需給バランスの動向次第では元本割れのリスクがあります。
さらに、購入方法によっては為替の変動がリスクになる可能性も生じます。
たとえば海外市場においてドル建てで金を購入した場合、たとえその価値が上昇したとしてもそれ以上に為替市場が円安ドル高になれば、資産価値は目減りしてしまいます。
また、これはリスクではなくデメリットと言うべきですが、金には株式における配当や銀行預金における利子のようなインカムゲインがありません。
投資による利益は、購入時よりも高い価格での売却に成功した場合のみです。
しかも過去の値動きを見た場合、金の取引価格は株式などに比べるとそれほど大きくないのが特徴です。
これは考えてみれば当然のことで、株式の場合は発行会社の業績・新製品の発売・吸収合併などその市場価値を左右するトピックが豊富なのに対して、金の場合は先に述べた戦争の勃発などを除いて価値観に大きな変化をもたらす要素があまり多くありません。
したがって、短期間の間に利益を得たいという方針を持っている人にはあまり向いていません。
どちらかと言うと「守りの資産」として活用するのに適しています。
ゴールド投資の具体的な運用方法
こうした特徴を持つゴールド投資ですが、具体的な運用方法にはいくつかの種類があります。
そのうち最もオーソドックスなのは、金地金の取引です。
これは、いわゆる「金の延べ棒」を購入し、値上がりした時に売るというものです。
値動きが分かりやすいうえに資産としての「重み」を実際に体感できるという満足感も得られますが、盗難などに遭うリスクがあるため、安全に保管できる場所や設備を用意しておく必要があります。
また、地金は小さなサイズのものでも数十万円するため、ある程度資金に余裕がある人向けであると言えます。
地金を買うほどの資金はないが実物に触れてみたい、という人に向いているのが、金貨の購入です。
わが国では記念硬貨など特別な場合にしか発行されない金貨ですが、外国政府が発行したものの中には常時市場で流通しているものがあります。
こうした金貨は、貴金属商やコインショップなどで購入できます。
地金に比べると少額で始められ、コレクター心理をも満たしてくれるというメリットがありますが、保管に注意すべきなのは同じです。
また、金そのものの価格に鋳造コストなどが上乗せされているため、同じ純度や重量の地金に比べると割高になるという点もあらかじめ知っておく必要があります。
株式会社ゴールドリンクが提供する純金積立
現物を直接やり取りしない投資法としては、純金積立があります。
これは、決まった営業日ごとに少しずつ金を買い付けていくというもので、月々3千円前後から始められるとあって人気の高い商品です。
取り扱っているのは貴金属商や商社、証券会社、銀行などで、預け方によっては取扱業者の倒産によって資産を失うリスクがありますが、業者の中には一定の量がまとまったら地金の現物と交換してくれる制度を設けているところもあります。