経営コンサルティングをネットランドなど外部に依頼する場合に気をつけること

有名なコンサル会社に依頼する際の注意点

経営コンサルティングを外部に依頼するときに、いくつか心しておかなければならない注意点があります。
ここを誤るとせっかくの費用を投入しても、結果はもったいないことしたということになりかねないので、依頼する際にきちんと認識し、特に幹部層や総務、経理、経営企画といった部門に徹底しておくことがまず肝要です。

有名な経営コンサルティング会社に依頼する場合が特に気をつける必要があります。
その会社に頼みさえすれば、瞬く間に業績が回復し、売上は上がり、利益が確保でき、配当も可能になるという期待が充満します。

多額のお金を投入するわけですから期待するなと言っても無理なことで、ある意味では当たり前のことと言っても差し支えないことです。
自分たちが苦しんできたことや解決できなかったことに対して、思いがけないヒントや解決策も提供されると思うのは、無理もないことでそれ自体はある程度は仕方ないこととは言えます。

しかし、問題は経営コンサルティング会社はその依頼企業のことは表面的なことを承知しているだけで、それほど精通しているわけではないということです。

このことは後でもう一度触れるとして、彼らが傑出して優れているのは経営手法や問題解決力に精通しているということと、世の中のあらゆる事例を成功事例も失敗事例も含めて承知しているということにすぎません。
つまり、世の中的な経営に関することについては誰よりも精通しているということにとどまります。

一般的な手法や理論は誰にも負けないくらい理解しているが・・・

逆なことを言えば、一般的な手法や理論は誰にも負けないくらいわかっているということであって、その会社については、その一般的なことを応用したり、適用することはできるが、それがイコールベストアンサーになるかどうかは、判然としてはいないのです。

でもそうであっても、それまで自分たちだけでたやってきたことに比べれば、はるかにいい手段や対策ができるだろうということは誰しもが理解できますし、打開策が見つかる確率は断然高くなるので、頼むということにつながるわけです。

これらを踏まえると、経営コンサルティング会社にコンサルティングを依頼し、経営改革や新規方策を推進する上で心しておかなければならないことがいくつか浮かんできます。

その第一は会社のやってきたことなどを包み隠さないで知らせることです。
ここがあけすけに伝わらないと、彼らの判断を狂わしてしまいます。

過去やってきたこと、失敗したこと、コンペチターとの間の泥臭いこと、表に出したくないこと、会社の恥になること、世間に対して公にしていないこと、表にしていない弱みであること、将来的に心配なことなど、すべてをあからさまに伝えることがポイントになります。

自分たちの会社の一員としての気持ちになってもらう

生のまま飾らずに、率直に自分たちと同じ認識をもってもらうということを主眼とすることが大切になのです。
コミュニケーションという言葉がありますが、この言葉はラテン語で「共通する何かを持つ」という意味から来ていますが、まさに共通する何かを持つための報告・連絡・相談ということになります。

第二は彼らに自分たちの会社の一員としての気持ちになってもらうことです。
単にアドバイスをするとか、妙案を捻出してもらうということにとどまらないで、一緒に事業活動を展開してもらうという視点です。

往々にして、経営数字や経営指標を中心にしての論議がなされ、それを少しでも改善するという方向に行きがちですが、それはとりあえずの問題解決につながったとしても、根本的な問題解決にはならないのです。

言葉を飾らずに言えば、その結果かえって傷が深くなることさえあります。
取り返しがつかない事態も招きかねません。

彼らに現場に出てもらい、営業前線にも付き合ってもらい、頭だけでなく肌で感じてもらい、心で受け止めてもらうことこそが重要と言えます。
言わずもがなですが、こうした場合当該会社の幹部が現場や営業戦線から遠のいていることが少なくありません。

見てくれや体裁にこだわっていては根本的な解決策は生まれない

これでは、昆虫が触角を失った場合と同じで生きることさえおぼつかなくなります。
だから少なくとも、これを機会に当該幹部は部下に任せきりにしないで、自らが経営コンサルティング会社のスタッフと一緒に、現場や営業前線をしっかり回ることです。

このときもこれまでどうしていたかは、あからさまに報告することが極めて大事であり、ここを隠すことはあってはならないと言えます。
ということで、一つ一つのことを丁寧にじっくりと点検し、問題を総ざらいする姿勢が大事になるのです。

今更見てくれや体裁にこだわっていては、根本的な解決策は生まれてきません。
創業の原点に立ちかえり、改めて会社を設立するくらいの覚悟が決め手となります。

生半可な覚悟では、新しい局面を切り開くことはできません。
そしてこれら幹部の一挙手一投足を社員全員が見ていることを忘れないことです。

新しい戦略や戦術、経営方針が決まったときに、実際に活動するのは現場や前線の人たちであり、彼らがその気にならなければ所詮絵にかいた餅となってしまいます。
そうならないためには、社員全員がその気になることが何よりも必要なことだからです。

 

出典

1.ネットランド六本木